Webライティングでは、記事を執筆するためにリサーチが欠かせません。リサーチを怠ると、情報の価値の薄い記事ができあがってしまいます。
ふだんからWebライターとして記事を書いている筆者の知見をもとに、Webライティングのリサーチのやり方や、インターネットで情報収集するコツなどを紹介します。Webライティングのリサーチ方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
なぜWebライティングではリサーチが大切なのか?
Webライティングでは「リサーチ:執筆=8:2」と言われるほど、リサーチが重視されています。Webライティングでリサーチが重視される理由を3つ紹介します。
情報こそがコンテンツの肝だから
ユーザーは、自分の知らない知識や悩み、不安を解決するために記事を読んでいます。これらに答えを出す”情報”こそがコンテンツの根幹であり、ユーザーの知らない内容を記事で伝えることが求められます。
リサーチを怠れば、ユーザーのわからないことや悩みなどを解決できず、記事を書く意味がありません。ユーザーの調べる手間を省くために、サイト運営側がリサーチをする必要があります。読者の求める情報を網羅的、かつ端的にわかりやすく伝えるには、入念なリサーチが欠かせないのです。
オリジナリティを出せるから
リサーチに力を入れるほど、よりオリジナリティのある記事を執筆できます。リサーチが深いほど情報の価値は高くなり、他社には真似できないコンテンツが出来上がるのです。
今のインターネット上には、ありきたりな情報が溢れています。他社のコラムを真似しただけの記事が量産されているからです。ほかの記事の上澄みをすくい取っただけの記事にオリジナリティはありません。
逆にインタビューや自社の成功事例などから濃い情報を集めて執筆した記事は、他者の追随を許しません。リサーチを入念に行うほど、差別化につながるのです。情報が溢れている現代において、深く情報をリサーチするほど、オリジナリティのある記事ができあがります。
SEOに強い記事を書くため
記事の内容とは別に、SEOに強い記事を書くためのリサーチも欠かせません。なぜならWebライティングでは、読者以外にも、Googleの検索アルゴリズムに認知されやすい記事を書く必要があるからです。
Webライティングでは、狙った検索キーワードの検索結果で上位に表示させることを目的に、記事を執筆します。詳しくは後述しますが、上位に表示させるためのサジェストキーワードや競合記事などの調査が必要です。
もちろん内容も大切ですが、Googleにわかりやすい記事を書くことも大切です。自然検索から流入を獲得するには、記事の内容とは別に、SEO関連のリサーチも欠かさないようにしましょう。
Webライティングのリサーチの前に必要なこと
記事執筆のためのリサーチをする前に、ぜひ理解してほしい内容が2つあります。特にクライアントの記事を書くライターには必須なので、ぜひ理解しておきましょう。
執筆する分野の背景を勉強する
いきなり記事のリサーチを始めるのではなく、まずはその分野の背景にある知識を勉強しましょう。執筆する分野について詳しく勉強したほうが、より濃い情報で記事を書けるようになるからです。
たとえば「地震」に関する記事を執筆するとしましょう。たしかに地震について、気象庁や国土交通省などの情報を集めれば、記事を執筆できます。しかし地震に関する情報同士のつながりや、なぜ地震が危険視されているかという背景などがわからないので、どうしても表面的な内容の記事になってしまいます。
筆者のおすすめは、記事を執筆する前に、その分野に関する書籍を読むことです。関連書籍を10冊も読めば、その分野についておおむね理解している状態になります。どうしても時間がない場合は、最低でも関連書籍3冊を読むことをおすすめします。
顧客を理解する
クライアントのWebサイトで記事を執筆している企業やライターの場合は、何よりもまず顧客を理解することが大切です。顧客のWebサイトのことを調べないまま執筆する方も多いですが、筆者からすれば言語道断です。
クライアントは売上を伸ばすためにWebサイトを運営し、外部に記事執筆を依頼しています。要するにWeb記事は、顧客の売上を伸ばすために書いているのです。
クライアントの記事を書いている方は、記事に着手する前に、最低限以下の内容は分析しておくようにしましょう。
- 顧客はどのような事業を展開しているのか
- 顧客の商品・サービスの強みや弱み
- 顧客がターゲットとしている市場の規模や特徴
- 顧客がターゲットとしているペルソナ など
このような顧客に関する情報を調べて理解を深めてから、記事を執筆してください。
【SEO編】Webライティングのリサーチ方法
Webライティングには、記事の内容とは別に、SEOに関するリサーチも欠かせません。そこで、SEO関連で必須のリサーチを3つ紹介します。
共起語を調べる
共起語とは、特定のキーワードと一緒に使われることの多い単語です。記事に共起語を盛り込むことで、キーワードに関連するコンテンツを書いていることをGoogleに伝えやすいと言われています。
共起語を調べるには、株式会社サクラサクマーケティングが提供している共起語調査ツール(無料会員登録)が便利です。たとえば「コーヒー」の検索キーワードで共起語を調べると、以下のような単語が出てきます。
- 生豆
- 100g
- 焙煎
- コーヒー豆
- 珈琲
- ブレンド
- セット
- レビュー
- 香り
- ギフト など
ただし、無理に共起語を盛り込んで、記事の内容を崩すのはおすすめしません。あくまで大切なのは内容なので、上記の共起語を極力使うように意識しながら、読者にわかりやすい記事を執筆してみてください。
サジェストキーワードを調べる
サジェストキーワードとは、あるキーワードを検索したとき、自動的に表示される検索候補を指します。たとえばGoogleに「コーヒー」と入力すると、以下の画像のようなサジェストキーワードが表示されます。
これらのサジェストキーワードは「ユーザーがキーワードとセットで知りたい情報」です。たとえばコーヒーのサジェストキーワードを見てみると「コーヒー豆」や「ドリッパー」などの情報も気になっていると推測できます。
検索キーワードの検索意図からブレないようなサジェストキーワードを選定し、記事に盛り込んでみてください。
競合記事を分析する
記事を執筆する前に、対策キーワードの競合記事を分析しましょう。完璧ではありませんが、おおむね検索キーワードの検索結果の上位に表示される記事が、読者の求める情報だと考えるとよいでしょう。
実際にGoogleで対策キーワードを調べ、上位10記事は軽く目を通すようにしましょう。あくまでどのようなことが書いてあるかを分析することが重要なので、すべての文章に目を通す必要はありません。
競合記事を見るときは、以下のポイントを意識してみてください。
- 競合記事に共通して書かれている内容を知る(検索意図である可能性が高い)
- 競合記事では汲み取れていない内容を分析する
- 自社サイトで差別化できる内容を考える など
なお、競合記事を分析するときは「シークレットモード」を使ってください。シークレットモードでブラウザを見ると、どのアカウントやサイトにもログインしない状態でサイトを閲覧できるので、個人情報に左右されない正確な検索結果を表示できます。
<Google Chromeでシークレットモードにする手順>
1.Google Chromeを開き、右上の3つのドットから「新しいシークレットウィンドウ」をクリックする
2.黒い画面のブラウザが表示され、シークレットモードで検索できる
【内容編】Webライティングのリサーチ方法
記事執筆のための情報をリサーチする方法は主に3つあります。
インターネット
Webライティングでもっともオーソドックスな方法が、インターネットで調べる方法です。インターネットには間違っている情報もありますが、正しくリサーチできれば質の高い情報を得られます。
インターネットでのリサーチ方法はのちほど詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。
書籍
書籍からリサーチするのも有効な方法です。インターネットよりも情報の信頼性が高いのが、書籍のメリットです。
インターネット上の記事は、内容が正しいかどうか確認せずに公開しているケースも多いため、情報を間違っていることが多々あります。一方で書籍の場合、複数人の校正担当者や編集者が内容を厳しくチェックするために、インターネットよりも信頼できる情報だと言えます。
ただし、書籍の内容をそのまま記事にしてはいけません。書籍の内容をそのまま書くのは著作権違反になるので、あくまで参考程度にして、ほかの情報と組み合わせながら記事を執筆するようにしましょう。
専門家にインタビューする
おすすめの方法は、専門家へインタビューする方法です。インターネット上にはない、専門家ならではのオリジナル情報を得られるのが、インタビューのメリットです。今やインタビューは、対面でなくても、オンライン面談を使えば簡単に取材できます。
また専門家へのインタビュー記事は、SEOの観点からも大きなメリットがあります。まずは専門家の名前を記事に記載できることです。GoogleはE-A-Tの1つに「Authoritativeness(権威性)」を重視しており、「誰が書いた記事か」をコンテンツの評価の1つにしています。
また、インタビュー記事のURLを取材先のWebサイトに貼ってもらえば、被リンクも獲得できます。被リンクはSEOに大きな効果をもたらすので、ぜひインタビューからの情報収集も活用してみてください。
インターネットで情報をリサーチするコツ
現状、Webライティングでもっとも活用されているリサーチ方法は「インターネット」です。しかしインターネットは、情報が間違っている可能性も高いので、リサーチにはコツがいります。
そこで、インターネット上で情報をリサーチするコツを3つ紹介します。
官公庁や公式企業の情報から調べる
インターネットでのリサーチは、基本的に「一次情報」から調べましょう。一次情報とは、官公庁や公式企業などが発信している情報のことです。
たとえば「〇〇 省庁」というように調べると、官公庁のサイトが上に出てきます。ちなみに「コーヒー 省庁」と調べると、農林水産省の「コーヒーの消費量」や厚生労働省の「カフェイン過剰摂取の注意喚起」などのページが表示されます。
また、公式企業が出している情報も信頼できます。たとえばお菓子について詳しく知りたければ、株式会社明治が出している情報を見ると、信頼性はかなり高くなります。このように、インターネットの情報は極力一次情報から執筆するようにしましょう。
「site:」を使う
先ほど一次情報から情報を収集しましょうとお伝えしましたが、そこで便利なのが「site:」です。「▲▲ site:〇〇(サイトのドメイン名)」というようにGoogleの検索結果に入力すると、特定のサイトの情報のみを検索結果に表示できます。
たとえば、SEOについて調べるときは「Google検索セントラル」というGoogleの公式サイト(ドメイン:developers.google.com)の情報は信頼性が高くなっています。そこで「SEO site:developers.google.com」と調べると、Google検索セントラルの情報のみが検索結果に表示されます。
「site:」は信頼のおける情報を調べるのに非常に役立つので、ぜひ活用してみてください。
主張の根拠となるデータを探す
説得力のある主張には、根拠が欠かせません。説得力の高める記事を書くためにも、根拠となるデータの情報収集を意識しましょう。
おすすめは、やはり官公庁が出しているデータです。国が公開しているため信頼性が高いのが特徴です。また税金で運用されていることもあり、情報は私たち国民のものでもあります。つまりほとんどのケースで、官公庁の情報は出典を明記すれば利用できるため、記事を執筆するにはぴったりです。
また、企業が公表しているアンケートや調査結果も貴重な情報です。ただし引用を禁止していたり、利用するには許諾が必要なケースもあったりするので、情報の取り扱いには細心の注意を払ってください。
ちなみに「リサーチ・リサーチ」というWebサイトは、リサーチのまとめサイトとなっており、データの情報収集で役立ちます。データを集めたいときに、ぜひ利用してみてください。
まとめ:リサーチはWebライティングの根幹
Webライティングにおいて、リサーチはもっとも大切な工程といっても過言ではありません。SEOに強い記事を書くには、「読者」と「Googleの検索アルゴリズム」にわかりやすく情報を伝えるためのリサーチが必要です。
この記事でWebライティングにおけるリサーチのやり方を紹介したので、ぜひ記事執筆に役立ててください。
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